『モルア』






ここはワラの塔



カクタス「ワラさまぁ〜」
ワラ「なに」
カクタス「ワラさまにいいものあげる〜」
ワラ「・・・・・は?」

カクタス「よいしょーぉ」

ドスン、とカクタスが床に降ろしたのは・・・エラと魚の尻尾がのついたヒト。
・・・いわゆる魚人。



ワラ「これは・・・」
カクタス「海に遊びに行ったら海岸に落ちてた」
ワラ「落ちてたからって拾ってくるんじゃありません!!」
カクタス「ワラさま食べるかと思って」
ワラ「食べるか!!!」
ベルヴァ「カクタスさん・・・またかってにおしろのそとにでたんですか」

魚人「うぅ・・・・」
カクタス「あれ、生きてた」
ワラ「生死ぐらい確認して拾ってきなさい・・・」
魚人「み・・・水・・・水を・・・っ」
ベルヴァ「なんだか・・・みずをほしがってますね」
ワラ「ベルヴァ、水持ってきて」

呻いてる魚人に水を渡すベルヴァ


魚人「み、みずううううううううううううううううぅううううぅ!!!」

魚人は物凄い勢いで水を被り出した!


ワラ「うわ、なにこいつ!!!」
カクタス「やっぱり水がないと辛いんだねー」
ベルヴァ「あーあーへやがみずびたしに・・・」

ワラの部屋の床中を水浸しにした所で魚人の動きが止まった


魚人「はぁはぁ・・・た、助かった・・・突然海流に巻き込まれて・・・」
カクタス「それで浜辺に打ち上げられてたんだねぇ〜」
魚人「はい、助けてくださってありがとうございます」
ベルヴァ「たぶん助けるためにつれてきたんじゃないとおもいますが・・・」

魚人「ところでここはどこですか?あなたたちは一体・・・?」
ワラ「おそっ!!」
ベルヴァ「ここはワラさまのすむ塔ですよ」
魚人「ワラ・・・大魔王の?」
ワラ「で、アンタは誰」
魚人「あ、僕は魚人のモルアです」
ワラ「魚人なのは見たらわかる」

突然ワラの前で正座して頭を下げるモルア


モルア「あなた様は僕の命の恩人です!ぜひここで働かせてください!」
ワラ「ぇー・・・」
カクタス「助けたのはカクタスだよー」
モルア「ぜひ!お願いします!!!!」

聞いちゃいねぇモルア

ワラ「アンタなんか出来るの?」
モルア「特技ですか?」
ワラ「そう」
モルア「歌が歌えます」
ワラ「歌?」
モルア「歌」

そういうとモルアは歌いだした

「♪漕ーぎーゆくー舟人ー 歌に憧れー」

ベルヴァ「おぉー」

「♪岩根も見やらず 仰げばやがて 波間に沈むる 人も舟さえも」

カクタス「ひょひょ、綺麗な声だね〜」

「♪奇しき魔歌 歌うLOOOOOOOOERELEI!!!!!!!! 」


ワラ「・・・」
モルア「シャウト系のシンガーなんです」
ワラ「YO!SEY!!とか言わないでしょうね」
ベルヴァ「ワラさま!それはまずいです!!」
カクタス「子守唄でも歌ってもらえばいいんじゃない〜?」
ワラ「シャウト系の子守唄で眠れるか・・・」

考え込むワラ。その時・・・


ドドドドドドドドドド・・・・

ベルヴァ「ん?」

「・・・・・・・あんちゃーん!!!」

カクタス「なんか来る・・・」



轟音と共にドアの外から壱式の声が聞こえる

壱式「コラ!ナンダキサマラハ!!
   キョカナクココカラサキヘハトオサセヌ・・・・!!グアアアアア!!!」

ベルヴァ「壱式さん!?」


バリバリッ!!


ドアが破られた


弟達「あんちゃーーーーん!!!」

モルア「その声は・・・我が弟!!!!」

ワラ「ぎゃあああああああああああ!!!!!!」
ベルヴァ「魚がああああああ!!!!!!」

べたべたべたべたべたべた・・・・・と大量の二足歩行の魚たちが部屋になだれ込んでくる

カクタス「生臭い!!海のにおい!!」
ワラ「アンタ弟どんだけいるんだ!!!?」

モルア「お前達!!!どうしてここに!?」

弟達「あんちゃん!!探したよ!!!」

弟達「あんちゃん!!一緒に海に帰ろう!!」

モルア「駄目だ・・・あんちゃんここで助けてもらったご恩を返したいんだ」

弟達「そんな!!あんちゃんがいないと寂しいよ!!」

弟達「あんちゃん!!」

弟達「あんちゃん!!」

モルア「・・・・・・弟よー!!!!!」

ワラ「・・・・ええい うるさい!!カクタス!!こいつらを海に返して来なさい!」
カクタス「ええ!カクタスせっかく拾ってきたのに!!」
ワラ「駄目!!」
カクタス「さっきまで仲間にする気だったじゃんワラ様〜」
ワラ「魚臭くてやってられんわ!!」
カクタス「やーん捨てないでー」

モルア「・・・・・・捨てないで」

弟達「あんちゃん捨てないで」

弟達「あんちゃんここに住ませて」

弟達「あんちゃん捨てるなら僕らここに居座る」

カクタス「捨てないで」

弟達「捨てないで」

モルアと弟達とカクタスによる精神攻撃が始まった!


ワラ「くっ・・・・」
ベルヴァ「ワラさまぁ。すてちゃかわいそうですよ」
ワラ「ベルヴァ!!アンタまで!大体魚人は水がないと駄目なんじゃないの!?」
モルア「そこはご心配なく・・・HEY!!!」

モルアの掛け声でモルアの尻尾がヒトの足に変わった

モルア「短い間なら二足歩行できますので」
弟達「あんちゃんは大人だから水陸両用なんだよー」
弟達「僕らは浜辺でしか住めないけどあんちゃんは深海も行けるんだよー」
ワラ「魚人って・・・よくわからん・・・」
モルア「でもやっぱり水欲しいです」

だんだんしおれてきてるモルア


モルア「水欲しい・・・とにかく水・・・」

弟達「あんちゃんに水をください」

兄弟「水・・・水・・・」

呟きながらべたべたとワラの方にゆっくり歩いてくるモルアと弟達


ワラ「わ、わかったわかった・・・手下にするからあまり近寄るな」

モルア「わーい」

弟達「わーい」

弟達は喜びのダンスを踊った!!

ワラ「・・・潮のにおいが・・・」
弟達「そいじゃあんちゃん頑張ってね!!僕ら下の方にいるから!!」

すごい勢いで弟達は城の方に降りていった


ワラ「ちょっと待て!弟もか!!!」
モルア「(カサカサ)我らは一心同体なので」
ワラ「カサカサしながら喋るな!!!」
カクタス「カクタスのお庭が魚達の楽園に・・・」
ベルヴァ「消臭剤・・・かってこなきゃ・・・」



こうして半ば強引にモルアとその弟達がワラの手下になった!!