「おねぇちゃん、これとこれ6個ずつちょうだい」
「一人でお買い物?えらいね〜。一個おまけしてあげるv」
「ほんと?ありがと〜おねぇちゃんvv」



      『日常』



買い物袋を重たそうに持ちとたとたと走りながらミノリゴたちのいる広場まで
走っていくクウ。
途中で他の店の人に呼び止められお菓子などもらっている。

「ふい〜ただいま〜」

疲れた〜と言いながらミノリゴのところまでいくクウ。
ミノリゴたちは荷物の多さに少し驚いている。

「・・・・・・すごい荷物だ」
「少ししか頼んでないはずですが・・・?」
訝しげにクウの荷物を見るミノリゴとヒビキ。

「頼まれたものはちゃんと買ったよ〜。お金だって減ってないし」
「ほんとだ〜げひvクッキ〜がある〜vv」
「あげるよ。はい」
ジュンに手渡すクウ。

「ありがと〜げひひひひ」
ご満悦だが顔が怖い。

「・・・じゃ、なんでこんな大荷物?」

じ〜っと見つめてくるミノリゴ。
はっとするコナユキ。

「まさか・・・スったんじゃ・・・?」
「ちがうよ!失礼だな雪ちゃん!」

大体こんなにスったらばれるっての!と、コナユキに言ってのけた。

「そうげひ、クウはクッキーくれるからそんなことしないげひ」

クッキーに買収されたジュンが珍しくクウのフォローに入っている。
ま、いいか・・・とコナユキは苦笑いでそうだねと頷く。

「で、どうしたの?その荷物」
「お店の前通るたんびに呼び止められてくれたんだ〜v」

すごい〜?と、満面の笑みで聞くクウ。
そこへアズネコがやってきた。

「おかえり、宿はあった?」

コナユキに聞かれると、アズネコはしかめ面をしながら首を振った。

「だめだ、この辺りは高い。隣町の方が安いな」
「あぁ、隣町ってあの?」
「なんだ?知ってんのか?クウ」
「もちろん。さっき柄の悪い兄さんたちが話してた」
にへへっと笑うクウ。アズネコもニヤリと笑う。

「そういうことなら話が早い。隣町に行こうぜ」
「けって〜いvv」

アズネコとクウがハートを撒き散らしながら行く気満々に先へ進もうとした時
ヒビキが呼び止める。
「勝手に決めないでください・・・何故隣町にこだわるのですか?」

それの問いに浮かれたクウが答える。

「えっへっへ〜隣町の宿だと安い上に店員さんがすっごく美・・・モゴゴッ」

バカ!とアズネコに口を押さえられたクウ。ジタバタ暴れている。

「とりあえず行くぞ。向こうの方が安いんだ。」
わたわたしながら皆に言うアズネコ。

安いに越したことはないと皆同意し、隣町へ行くことになった。


で、到着。

『いらっしゃいませ〜vvようこそ、お越しくださいましたvvお部屋はどうされますか?』

数人の美女たちがやってきた。
アズネコとクウが答える。

『きちゃいました〜vv』

もうデレデレのアズネコとクウ。呆れて物が言えなくなっているヒビキ。
軽蔑しているミノリゴ。無反応のジュン。
そして固まるコナユキ。

「雪だるさん、大丈夫?顔真っ赤だけど・・・」

ミノリゴの問いにビクリと跳ね上がるコナユキ。

「だ・・・だだだだだ大丈夫さ・・・は・・・ははは」

かなり声が裏返っている。

「ユッキーは女の子苦手だからな・・・」
「わーーーーー!!アズ!!!しぃーーー!!!」

ニヤニヤと暴露しようとするアズネコをコナユキが慌てて止める。
首をかしげるミノリゴ。
横でしっかり聞いていたクウが不思議そうに聞く。

「それならなんでヒビキねぃちゃんやミノリゴやジュンは平気なの?」
「いや・・・それは慣れたから・・・」

真っ赤になった顔を手で覆い隠すコナユキ。
いまだにヒビキは慣れてない、なんて言えない。

「・・・クウ。なんであたしとミノリゴだけねぃちゃんついてないんげひ」
「ぇ、オレとクウは同い年だよ?」

ねー、と互いに顔を合わせるクウとミノリゴ。
そうだったのか・・・と、意外そうに見るコナユキとアズネコ。

「じゃあなんでアタシは」
「ジュンは年齢不詳ジャン」
「年上かもしれないげひよ」
「・・・・・・胸ないからおねぇちゃんじゃないよ」

ボソッと言うクウ。
だがジュンには聞こえたらしい。

ジュ「・・・・・・ベノポリュ〜」
クウ「!!!!!!!」

自慢の素早さで避けるクウ。クウの後ろにいたミノリゴにクリンヒット。

パタ・・・・

倒れるミノリゴ。クウが飛びつく。

「ミノリゴ!大丈夫かーーーーーー??」

ミノリゴの上半身を抱えて片手を握るクウ。

「クウ・・・オレはもうだめだ・・・・・・」
「そんな・・・あきらめないで!!きっと助かるわ!!」
「クウ・・・」
「ミノリゴ・・・!」

「って、お前がよけたから板犬に当たったんだろが!」

ツッコミを入れるアズネコ。臭いお芝居にコナユキは固まっている。

「チェックインは済ませましたよ。
 馬鹿なことしてないで、もう部屋に行って休んでください」

ヒビキに静止され、はーいと皆すごすご指定された部屋に向かう。
負傷したミノリゴもアズネコの慈悲で回復魔法をかけてもらい何とか移動している。


今日もまた一日が終わるなぁ。
明日も楽しければいいけどなぁ〜。


部屋に入り、そんなことを思いニヤついているクウの後ろに
・・・・・・げひげひを笑う暗黒魔導士がいた。



あれ?同室・・・?



今夜は、眠れそうにないな。



TO BE CONTINUED