「世の中って不思議だね…」
真っ暗な山道を下りながらミノリゴは呟く…
「…そうですね…」
ミノリゴの呟きに返答を返すヒビキ
「こんなに小さいのにね〜Vvv」
明るく会話に入ってくるのはスズサ
それに頷く黒い物体、シノ
こんな会話をしながらコナユキの背中でグースカ眠っている、緑のしっぽを生やした子供に目を見やる
この話は昼頃までさかのぼります
『 クウ・・・・様!? 』
「今日は僕とミノリゴがお昼ご飯の調達に行きま〜す!!!」
元気良く手を上げて行ってきますのサインをするクウ。ミノリゴも「行ってくるよ〜」と返答する。
なぜか元気がない。
まぁコナユキやヒビキと組めば100%無事に戻れる。
だが今回は自分よりとてもちっさい…はっきり言ってお子様と言ってもいい。
そんな子とペアを組まされれば無事には戻れないだろう。
(明日生きてるかなぁ…)
ハァァァァァァァァァァァァ、と深いため息をつくミノリゴ。
「どしたのさ、ため息なんかついちゃってさ」
そんなんじゃ昼飯取れないよ、とクウ。
「わかったよ、で、今日はなににする?」
「ん〜〜〜そうだな〜……!」
何かに反応するクウ。その反応にビクッと震えだすミノリゴ。
「ななななななな、なに!?何かいるの!?」
慌てふためいてクウに問いかける。
「あはは。別に何もいないよ〜ん。ただ甘い香りがしてきたから果物か何かあるんじゃない?」
大げさだなぁ〜と笑うクウ。
「なぁ〜んだ…びっくりしたぁ〜」
「いってみよう!!!」
草むらを抜けると赤い実をつけた木がいっぱい見えてきた。
「ほら!!いっぱいあるよ」
「早く袋につめてもどろう…」
「…なんでそんなに怖がってんのさ…」
別に何にもいないじゃん、と言うクウ。
それに対してミノリゴは…「なんかいやな予感がする…」とだけ伝える。
ミノリゴのいやな予感は良くあたる。
こんなところで…しかもコナユキもヒビキもアズネコもいない状況でそんな予言はマジで勘弁してほしい。
「…とりあえず…つめようか…」
さっさと袋につめだすクウ。あっという間に袋はいっぱいになった。
「さ、皆のところに戻ろうか、クウ」
「うん、いっぱい取れたから喜んでくれるかな」
「そうだね」
はたから見ると姉妹が果物狩りをしている風に見える。
そんなほんわかと会話を交わしていると近くの草むらが揺れた
「誰だ!!!」と反応するクウ。それにビクるミノリゴ。
草むらから男が二人現れた。
どうやら盗賊らしい。男たちは「金目の物を置いていけ」と言ってきやがった。
「…金目の物なんかもってないよ、行こうミノリゴ」
頷いてクウのあとを追うミノリゴ…が、男二人はそれを制する。
「あわわわわわ、あああああ、あの、えと」
「ミノリゴ!!?」
クウとミノリゴの間に割ってはいる男二人。
ミノリゴに近寄る男たち。
これは危ないと判断したクウのとび蹴りが二人にヒット。
「いってええぇぇ」
「この餓鬼なにしやが……」
バンダナをした男がクウの顔をまじまじと見る。クウは「やるか?相手になるぞ!」と言う感じで戦闘モードに
入っている。
「あ・…」
もう一人の男が声を上げた。
「クウ…様?」
「はぁ!?」
バンダナの台詞に対し素っ頓狂な声を上げるクウ。
だが次第に思い出したのかクウの表情が緩んでいく。
「あ!!!・・・・」
「クウ様!!!お久ぶりっす!!!!!」
「御元気そうでなによりっす」
クウに挨拶を交わす二人。ミノリゴはただボーゼンと眺めていた。
すこし間をおいてクウは皆のところへ走り出した。
「あ!!!??クウ!?」
待ってくれ!!と追いかけるミノリゴ。
ちょっと時間が止まってしまった男二人。はっ、としてミノリゴ、クウのあとを追いかける。
「大丈夫ですかねぇ?ミノリゴとクウ」
「きっと二人仲良く怪物のお腹の中ですわ〜げひひひひ」
「そんな…ううん、私二人が無事に帰ってくるのを信じてる!」
「ふっ…相変わらずやさしいなぁスズちゃんは。惚れ直しそうだ」
「…アズネコ…それにしても遅いな」
何にもなければいいんだけど、と心配してくれるヒビキ、スズサ、コナユキ。
すると人が走ってくる足音がこっちへ近づいてきた。
「ん?あれは…クウとミノリゴ!?」
「ヒビキねーちゃーん!!!たすけて〜〜〜〜〜!!!」
叫びながら駆け寄るクウ。そのあとを追いかけるミノリゴ。そのまたあとを追いかける男二人。
すぐさまヒビキの後ろに隠れるクウ、ミノリゴ。男たちも追いついてきた。
「何ですか、あなた方は」
これ以上近付くと攻撃します!と警告をする。
男たちも反論する。
「他の奴に用はねえ!!!クウ様を返してもらおう!!!!」
「クウ様!!!こっちにきなせぇ!!!」
ズイっとコナユキが代表で前に出てくる。
「クウ様って…この子!?」
「そうだ!!!」
「…………・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
皆黙り込んでクウを見る。クウは皆と顔を合わせないように背ける。
アズネコが沈黙を破る。
「どういうことだ?」
「…さぁ…どういうことだろう???」
思いっきり反対方向を見て答える。
「クウ様ぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
泣きながら訴えてくる。
「ああ!!もう!!!うるさいぞお前たち!!…ぁ…」
「説明してくれるかな?クウちゃんvvv」
スズサの満面の笑み。
(そんな顔で聞かれたら答えるしかないって…)
「…ん…わかったよスズサねぇちゃん」
「と言うわけなんだ」
「へぇ、クウって盗賊頭の娘なんだ」
「うん、そうだよ。すごい?」
「や、…すごいっていうか…人は外見じゃわからないもんだな」
「ま、皆さん。この近くにシーフの里があるんで行ってみねぇですかい?」
「え!?もうそんなに近くまで来てんの!?」
「へぇ。そうです。だから帰って来たんすよ、あっしら。」
「おお〜そうかぁ〜。父ちゃん元気かなぁ〜」
「一緒に行きやすかぃ?」
「おおーーーーーーーー!!!!!!!!みんなも行こう!!」
はしゃぎだしたクウ。ヒビキ、スズサ、コナユキはほほえましく返事をしている。
ジュンは不気味な声を発している。皆の反応を見回してアズネコはクウに耳打ちをしてきた。
「おい、おねぇさん系っているか?」
「当たり前じゃん。楽しみに待ってなよ」
二人の不気味な笑い声。
皆は聴かなかったことにするらしい。
「と、いうわけで出発でぃ!!」
おお〜〜〜〜〜!!!
皆の掛け声とともに歩き出す。
TO BE CONTINUED
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